研究室選びで大事なこと

はじめに

大学院性になってから2年近くになろうとしている。

そこで新しく入ってくる大学院生や早期配属(成績優秀故に早めに配属される子達)を見ているとなんでこの研究室にきたのだろうと思ってしまう子達が多い。

 

これは優秀なのになんでわざわざうちなんかに来たのかという疑問である。

「特に素晴らしい成績を出していない研究室なのになんで?」

 

かくいう僕自身もなんでこの研究室に入ったんだろうと、自身の所属を疑ってしまう毎日であり、後輩には大学院に行くならうちはやめろと毎度のことのように伝えているのだが。。。

 

なぜこれほどまでに変な選択をしてしまう学生が多いのだろうと考えた結果をまとめてみようと思う。

研究室に選びのポイント

①研究資金

研究を行なって行く上でお金は非常に重要なファクターである。

実験器具を買うにも実験するにも金がかかる。装置を壊してしまった時なんかは数十万単位でお金が飛んで行く。

だから、研究室がお金を持っているかは非常に重要な要素である。

 

特に日本の研究者の場合研究費の大部分は科研費から取って来ているので、研究室の教員がどの程度の予算をどのくらいの期間で得ているのかをしっかりと把握しておくことが重要だろう。

多くの研究予算を持っているということはそれだけ実績をあげている研究を行なっているからだからだ。

 

②学会発表数

学生一人当たりの学会発表数をしっかりと確認することが望ましい。

研究室配属前は教員の実績を見てしまいがちだ。しかし、教員の論文の多くは学生の研究成果をまとめたものであることが多くない。教員(准教授以上)になってくると研究を行うというよりもマネージメントに従事する人が多くなってしまう。

だから、教員の論文数を見ても学生がどれだけ頑張っているか、つまりは自分がどれだけ成長できるのかについては全くわからない。

もちろんある程度の相関はあるだろうが、学生の平均学会参加数をしっかりと集めた方が自分がどのくらい成長できるのかわかりやすい目安になるだろう。

研究を頑張りたい人は平均学会参加数の多いところに行くといいだろう。

 

コアタイム

研究室にはコアタイムというクソみたいな制度が存在する。これはある決まった時間は研究室に在室しなければいけないというルールだ。

正直なところ、このルールに関しては一長一短だ。

僕はコアタイムは嫌いなので(なんで自由に対してお金を払っている学生が縛られないといけない?)コアタイムを敷いている研究室はおすすめしない。

大学院(修士)は研究を深めるには不十分な期間である。深めたいならば、博士課程に行くべき。むしろ修士はどれだけ自身の見聞を広げることができるかを試す場所であると個人的には思っている。

だから、コアタイムで学生を縛る研究室はおすすめしない。

まぁ、これは研究自体に、実験にどれだけ時間が必要かにもよるのでなんとも言えないが。

 

④ドクターの数

個人的にはこれがもっとも重要かもしれない。

正直、研究室で指導してくれる人はほとんどいない。僕自身、大学院で研究室を変えたので右も左もわからない頃に色々な先輩に「手伝わせてください。」、「先輩の研究の一部をやります。」。「こういうことやりたいんです。」と言ったけども何も任せてもらえなかった。

研究は自分でやるものとよく言われるが、学生みたいなカスは任せてもらえないと何も進めることはできない。自分で研究テーマを見つけることができる天才および秀才はまた別だが。

凡人は誰かから仕事を任せてもらうしかない。

この時重要なのが、ドクターの数だ。

正直、修士課程に進んだだけの学生なんて高が知れている。対して優秀じゃない。というか経験が足りない。だからこそ、博士課程に進んだ経験豊富な猛者たちが必要になる。僕自身研究でつまづいた時に中国人のポスドクと日本人の博士号取得者に聞いている。

彼らは教員に比べて学生に近い存在だから、色々と教えてくれる。研究室でどのくらいの学生がドクターとしているのかを探すとほんのちょっとしかいないところと留学生がたくさんいるところで顕著に別れていることがわかるだろう。

これでいい研究室かどうかが一目瞭然となる。